家具のお手入れ方法
今回はメンテナンスについてです。
家具は使用しているうちに、傷がついたりいたんだりしてきます。引き出しや扉の動く部分があるものは動きが悪くなるかもしれません。動きが悪いなと思ったら無理せず調整してあげましょう。引き出しなどは少しサンドペーパーをかけ、ワックスを塗るだけでスムーズに動くようになります。
一般的なお手入れ方法としては、年に1回程度オイルを塗り直してくださると良い色つやが増していきます。塗料として売られている物は高価ですが、食用の油であれば手に入りやすいと思います。注意点としては油なら何でも良いわけではなく、必ず乾性油を使うことです。サラダ油などを使うといつまでも乾きませんので逆にべたべたして汚くなってしまいます。
油が乾燥するというのは、液体から個体への変化を示します。油は酸化して結合していきます。酸化しやすい油は樹脂化しやすく、つまり乾燥しやすいのです。この乾燥しやすいかどうかをヨー素価という値で示します。
ヨー素価130以上のものを乾性油といい、亜麻仁油、桐油、クルミ油、アサ油、荏油などが主なものです。
まず、固くしぼった柔らかい布で表面の汚れを拭き取ります。適正に塗装された家具はこれだけでほとんどの汚れが落ちます。輪じみなどが落ちない場合、細かいサンドペーパーを軽く掛けます。このとき、ペーパーを直接掛けるとそこだけへこんでしまいますので、当て木をあてて全体にペーパーがけをします。かまぼこ板などでよいでしょう。
そのあと、良く埃をはらいオイルを塗布します。10分ほど待って、乾いた布で余分な油を拭き取り、1日乾燥させると完成です。
その他、古くからの方法で、米糠を入れた糠袋で磨く方法もあります。昔の民家の廊下はこれで磨いていたそうです。おからを布で包んで磨く方法もあります。大豆油と大豆蛋白の補給でぴかぴかになります。
木のスプーンやカッティングボード、食器などは水で洗いますので、月に一度はオイルを補給してあげたいものです。
写真は「ブッチャーブロックコンディショナー」というもので、木製調理器用のワックスです。FDA(米国食品医薬品局)の基準をクリアしており直接食品や口に触れても安全です。赤ちゃんの木製玩具にも使用出来ます。扱いやすく、だれでも簡単にメンテナンスが行える便利なものでおすすめです。
当方でも販売していますので、必要な方はご連絡下さい。
つづく